工事のない日曜日。騒音のない日曜日。この日を待っていた。

平日の睡眠不足を取り戻すべく、貪欲に睡眠に浸っていた。

その為にお薬も少し多目に服用したのである。

こんな静かな日中に過食衝動に惑わされたくない。

しかし夜中というか朝方に始まった過食嘔吐が苦しく、

眠るのがいつもより随分遅くなってしまった。だからなのか

目覚めると17時を過ぎていた。本当に静かだったので

殆ど断眠は無かった。しかし夢見が悪かったのでそれだけが

残念であったが・・・。




『摂食障害』・・・何て厄介な病気なのであろう。

食欲が無くても、過食衝動は構わず襲ってくる。それに

流されて、いつの間にか食べ物を口に入れている。最初の1口で

自分のやっている事に気付き、止められたらいいのであるが、

その最初の1口からもう過食なのである。



『胃に何か入っている事が許せない』

『胃の中に食べ物があると思うだけで苛々してしまう』

『食べ物を食べたという行為が許せない』




等々去来する想念がある。それに気付く事で、自分のこの病気の

パターンが掴めている。




『食べるか食べないか』

『低血糖と低カリウム血症を抑える為の飲み物だけは許す』

『日中は絶対拒食で通し、水と氷しか許さない』





己の心の底から湧き出る概念と、強迫観念とで出来上がった

行動パターンである。体重は測らないようにと主治医から

言われているので、体重計は封印した。最後に測った時の

体重は自分が丁度いいと思っている体重だった。

なのでこれ以上体重を増やさないように細心の注意を図って

ギリギリの生活をしている。けれども痩せる事には

大らかで、どんどん痩せればいいとさえ思っている。




私の中で欠落している感情・・・それは「何とかなるさ」

と言ったものであろう。だから体重を測り例えそれが水分に

因る増加だとしても、決して許せないと思う。だから自分を

定義付ける数字は見たくないのである。体重が増えると何故か

逆にもっと『過食して嘔吐しなくてはならない』と

思うのである。この矛盾した気持ちにほとほと呆れる・・・。




拒食状態でいる時の方が、落ち着いている。冷静に物事を判断

出来るし、苛々しない。多少の空腹感も我慢しているのが

心地良くも感じる。空腹が過ぎれば低血糖を引き起こし

危ないのでスープ程度の低カロリーの栄養を摂取するが・・・。

ゆったりミネラルウォーターを飲みながら、紫煙を燻らす。

そして読書をする。1日中このテンションを保ちたいと感じる。




逆に、過食衝動が襲ってきて過食を始めると落ち着かなくなる。

苛々して、只管食べる事に集中している。話しかけられると

まともに言葉を返せない。何も考えず頭を空っぽにして

もくもくと食べ続ける・・・嘔気を催すまで、そして胃の中の物

全てを出し切るまで。




何故こんなにも痩せる事に拘るのか、解っている様で解って

いない感じがする。誰に見せる為でもない。きっと唯の自己満足

なのであろう。




下らなく虚しい行為を続けている事は

自覚している。しかしそうでもしていないと自分を保って

いられない。痩せている事だけが、自分である証拠とさえ

思ってしまっている。例え不健康でも、動けなくなっても。





けれども動ける内に、そして思考が働く内に、こんな考え方は

破棄すべきだと考えている。少しずつでも『食べる』という

練習をして、少しずつ赤ちゃんが離乳食を食べるような、

その程度まで自分の調子を戻したい。先ずはそこから出発で

あろうと感じる。




出来るであろうか・・・。

『食べるという行為、それを胃に留めて置く事』

未だ私にとって恐怖なのである。




取り敢えず焦らず、ゆっくりと自分の行く末を傍観したい。

コメント

ミルク
ミルク
2006年7月30日20:33

ナノさん、こんばんわ〜。

工事が休みでよかったですね^^
工事って雨でもやるのですか?
雨だと普通やらないですよね。だったら雨だったらいいのに。

過食嘔吐・・。
いつも申し訳なく思いますが、分からないのですよね。
気の利くコメントができず、すみません。

イメージ的には不満が爆発してる感じです。
今まで自分に厳しすぎた分、不満もとても
溜まっているのだろうなと感じます。

私も太るのは嫌ですけどね・・。
でも、鬱だとどちらかと言うと食が細くなりがち
なので今はあまりダイエットしなくても
太りませんね。

恐怖や不安感と言った負の感情はいったいどこから
湧いてくるのでしょうね。
勝手にやってきて人を闇に落としていきます。
自分の中にまだこんなにあったのかといつも思います。

少しずつゆっくりと負の物を浄化していきたいですね。

ナノ
ナノ
2006年7月31日19:12

☆☆ミルクさんへ☆☆

ミルクさん、こんばんは。コメントありがとうございます!

打って変わって今日は工事の騒音がお腹に響くほどの
重低音で凄い音でした。やはり断眠しました;;

いつも摂食障害のことについても触れて下さり、それだけでもありがたいのです。
お気遣い、本当に感謝します。

恐怖や不安感は漠然としているもので、在り処が解りませんね。
だからいつ襲ってくるかも解らない。防ぎようがないのですよね。
特に心が不安定になっている時にその恐怖や不安が力を
増すような感じがしますよね。

焦らない事。これが重要ですね。ゆったり過ごしましょうね^^