電話診察の際、主治医の話では、私の心細さは昔から『あった』

と仰った。確かにその通りである。そして心細さと寂しさは

リンクしている部分がある。3人兄弟であったし、私は第一子の

長女であるが為に、沢山の我慢を強いられてきた。

確かに寂しい時や心細い時に誰かが傍にいてくれた事は無かった

と感じる。




また、甘えて拒絶される事が恐かった。

だから、甘え方も知らず解らず此処まで生きてきたのであろう。

そしてその心細さなどが内側に向かった為に病気として

表れているのであろうと感じる。




実際、私が過食をするときは、心にぽっかり空いた穴を

埋めんとばかりに食べ物を詰め込んでいく。何も考えず、

一心不乱にそして黙々と食べる事だけに集中する。やがて限界が

来て、それらを一気に身体から排出する。心の穴に食べ物を

埋め込もうとしても、異質なものであるのだから、

留めておく事はできない。また、



『太る』と言う事に並々ならぬ恐怖を覚える。



それは、

『太るのが嫌』なのでは無く『太る事が恐怖』

なのである。大袈裟に言えば、死ぬ事よりも恐怖である。

摂食障害は厄介な病気である。人間は食べなければ生きては

いけない。しかし私はその『食べる』と言う事に恐怖

感じているし、『一口でも何か食べると太る』と言った歪んだ

思考を持っているので、普通に食事をすることが出来ない。

一応お腹は空くという感覚はあるので、飲み物を飲んだり、

スープ等流動物を口にしたりして、体重が激減してしまわぬ様

気を付けている。また、過食嘔吐をすることによって、

食べている途中に幾許か食べ物が身体に吸収されているであろう

と感じる。それは考えたくも無い、嫌悪感を抱く事であるが・・・。




摂食障害を患う原因は様々な諸説があるが、これと言った正確な

解答など無いと感じる。実際、親の愛を充分に受けて育った

人でも患う。母子の関係が良好である人でも患う事がある。

今まで言われていた一様に『母子関係説』は

もう其れに囚われていてはいけないと感じる。




最近になって、少しずつではあるが、母との関係に変化が

生まれてきている。良好になっているのである。

寂しい時、心細い時、その気持ちを正直に母へ伝える事が

できるようになった。そして母もそれを受け止めてくれて、

背中を摩ってくれたり抱き締めてくれたりとアクションを

起こしてくれる。母の手が背中に当たっている時、とてもとても

温かい気持ちになるし、抱き締めてくれた時は心の底から

安堵感を覚える。そんな時、



「ああ、私は寂しかったんだ・・・。」



と実感する。




14歳の頃からこの摂食障害に悩まされている。勿論物凄く

苦しく辛い。過食している最中も、嘔吐している時も、

痛みと苦しみで心身ともに悲鳴を上げている。

けれどもそうでもしていないと、心が持たないのである。

病気が身体中で暴れまわっていると言う感じである。

過食が始まる時は、スイッチが切り替わっているようで、

唯只管『食べなければ・・・食べなければ・・・』という

穴に堕ちる。嘔吐を済ませて後片付けをして歯磨きをして、

カリウム補給と糖分補給をする事で、やっと終わるのである。




いつになったら此の病気が治癒へ向かうかは全く見当が付かない

けれども、ゆっくりと前を向き歩む事だけはやめないように

したい。何歩後ろに下がってしまったとしても、また前へ足を

踏み出せる強さも持っていたいと感じている。

コメント

ミルク
ミルク
2006年7月19日21:03

ナノさん、こんばんわ!

お母様との関係が良い方向に向かっているとのこと
良かったですね!
寂しい、辛い事をお母様に伝えることができ、
お母様もそれを受け止めて下さる・・。
凄い嬉しいです(T-T)

その安堵感、自分が寂しかったと気づく気持ち
すごくよく分かります。

私の母も最近また変化がありました。
今までは躾として何かとやかましい所があったのですが
私に気持ちよく過ごしてもらうのが一番だと
一切何も言わず本当に優しくなりました。

今はそんな母のために早く病気を治したいと思ってます。
母の変化で大分気持ちも軽くなってきました。

後は自分との戦いだと思ってます。
お互いゆっくり前へと進み親孝行ができるよう
頑張って生きましょうね。

yuyu
yuyu
2006年7月20日15:40

こんにちは ナノさん★

そうだね・・・前を向いて歩むことって大変だけど
それが生きることだものね。
人は強くはないから 辛いときは泣いてじたばたしても
いいのだと思う。でもそこから何かみつけていけたら
いいよね。私もそう思って 毎日前向きと後ろ向きを
繰り返しています。

雨が降り続いているので 買い物に行くときは
きをつけてでかけてね!

ナノ
ナノ
2006年7月20日19:32

☆☆ミルクさんへ☆☆

ミルクさん、こんばんは。コメントありがとうございます!

そうですね。母に寂しい気持ちを受け止めてもらえるように
なるまでお互いの関係が出来上がってきていることは
嬉しいです。ミルクさんも喜んでくださってありがたいです(^_^)

そしてミルクさんのお母様も変化があったのですね!
素晴らしい変化です!ミルクさんが気持ちよく過ごせる事が
一番と言う考えに至ってくれて、本当に素晴らしいと
感じました。お母様のその優しさ、私も嬉しいです♪

自分との闘いこそ厳しいものですが、本当に逸早く
母に親孝行したいです。

ナノ
ナノ
2006年7月20日19:35

★★yuyuさんへ★★

yuyuさん、こんばんは。コメントありがとうございます!

yuyuさんの仰る通り、人間は強くないですね。弱っている時
触れる優しさで傷も癒されるのだと感じます。

私も前を向いたり振り返ったりしながらゆっくり生きて
いきたいと感じます。

丁度買い物の時は雨が上がっていて助かりました。
ご心配ありがとうございます!