心に負った傷

昨日記した、犯罪の被害者となった彼女の事を思うと、とても

胸が痛む。心の傷は目に見えないが、計り知れない程大きな傷と

なって彼女を苦しめているのであろうと感じる。




私はこんな時も家の中を歩く事すら苦痛で、外に出る事も

ままならない。だから今の状況は間接的に母から聞いている。




何をしていても、彼女の事が思い浮かび、やりきれない思いを

抱く。身体に負った怪我は治癒しても、心の傷は専門家でないと

癒す事はできないであろう。私は今、何かをしていても彼女が

笑顔で会話していた頃を思い出し、現在の辛さ苦しみを感じる。

私も事件にこそならなかったが似たような事を経験した為、

その何十倍もの苦しみを抱いている彼女を思うと涙が出る。

今日は日中栄養補給の為のスープも口に出来なかった。




そして怒りは勿論その犯罪者に対して激しく持っているが、

検挙率が低いと有名な私が住んでいる地域の警察の対応にも

腹が立って仕方が無い。マニュアル通りに事を進めるだけで、

被害者の気持ちを慮る事をしない。




私は只管無力感を覚える。

犯人が捕まっていない今、妹と姪の命も危険に晒されている。




此処は比較的治安の良い所だと思っていたが物凄い見当違いで

あった。春が近付けば冬の間大人しくしていた犯罪者予備軍の

人間たちが蠢き始める。




最早、私も心の安定など無くなった。身体は今まで以上に

動かなくなり、半額セールを始めるスーパーへ行く事さえも

体調は崩れいくので無理して引きずるように身体を動かす。

頭の中は彼女の苦しみや哀しみ、辛さと絶望に共鳴する。




私は無力だ。誰の力にもなれない。生きていても価値がないと

痛切に感じる。

平常心など保っていられない。胸がざわざわとして負の方向へ

突き進んでいくような思いである。




被害者となった彼女に何か出来る事はないか、思考を巡らせて

どうにか良い策を見つけ出したいと思う。