胃痛

毎日2回或いは3回の過食嘔吐を続けていると、当然身体にも

心にも脳にも弊害が出てくる。




身体的なものとして今一番苦しいのが酷い胃痛である。

小学生の頃からストレス性胃炎を患うほど弱く、一寸した事で

胃がしくしく痛むのであるが、過食・嘔吐をして胃を酷使した後

は特に酷い。

うっかり胃薬と漢方薬を飲み忘れると、脂汗が滲み動けない程の

胃痛に襲われる。精神科の主治医は胃潰瘍の気もあると診て

その為のお薬を処方してくれているので助かっている。

しかし近々胃腸科で診てもらわなければならないであろうと感じ

ている。自業自得だがもう我慢できない位痛みが頻繁に現れる

ようになったからである。




今日はその胃痛に悩まされた日であった。ちゃんと眠る前に

ベゲAを服薬してぐっすり眠ったのにも関わらず、電話診察を

終えた後、何とも言えない苛立ちが湧き始め、食べ物の事が頭を

占めた。




それをどうにか乗り越え、シャワーさえ浴びてしまえば過食など

しないで済む。「うまくいった！」と達成感を覚えられる。

けれど診察の内容は何と言うか『うつ病は休養するしかない』と

いった内容で、言いたい事も言えず未消化に終わってしまった。

それから無意識に食べ物を口に運び始めたのである。




そんな事をしても虚しいだけだと解っているのに、1口食べ始め

たらそれはもう過食なので嘔吐するまで止められない。




情けない。そう思っていても頭と身体がちぐはぐで

どうすることも出来ない・・・。




そうして過食と嘔吐を全て終え、後片付け・食器洗いをした後

胃薬や日中のお薬を服用してシャワーを浴びた。




その後である。強烈な胃の痛みに襲われた。胃薬は飲んだばかり

なので少し時間は置かなければならない。その上スーパーの

惣菜等が半額になる時間が迫ってきていた。こんな苦しい時位

大人しく横になっていればいいのに、無理矢理出掛けた。すると

とことんツイてなくて凄く混雑していた。人が多い所へ行くと、

半分解離状態になる。ふわふわと殆ど思考能力が低下した状態で

ぼんやりしながらいつも買っているものと同じ商品をカゴに

入れていた。でも店の中をぐるぐる歩いている内に、人も少なく

なってきて、漸くまともな思考能力が蘇ってきた。




今日、未消化に終わってしまった主治医とのお話は、火曜日に

診察室で話そうと思う。

しかし、摂食障害の弊害として挙げられている集中力の低下には

困ってしまう。幾ら頭で言いたい事を整理していても、

直ぐ忘れしてしまう事が多くなってしまった。とても恐い症状で

あるが、それらを無視してまで過食嘔吐の波は押し寄せ止まる

事を知らない。




摂食障害という病気の為にたくさんの友達を失い、恋人を失い、

信頼さえ失った。けれども私を過食嘔吐に突き動かす『何か』
が解らない限り、ずっと続けてしまうのであろう。




今の気持ちでは正直将来のことなんて考えられない。未来は

真っ黒なクレヨンで塗りつぶされたが如く一点の光も無い。

このまま重篤化した病気で突発的に死んでしまうのか、自殺して

しまうのか分からないが、もう生きるのに疲れたとしか言い様が

無い。




本当にこうやって休養していればうつ病は治癒へ向かうのか、

過食嘔吐の酷く凄惨な情景を目の当たりにしないで良くなるのか

分からない。確証等無い。だから希望など全く持てない。




今日も駄目だった。自らの手で最低な1日としてしまった。