今日、それが身に沁みて分かった。

過食衝動と闘いながら、人との会食は困難である。



母は、今日試験を終え、妹の彼氏が運転する車で妹達とJ●駅

から帰宅した。

その後、皆で食事しようと言う事になったのである。



断れなかった。「折角皆で食事できるのに」という母の言葉に

何も言う事はできなかった。




近所の少し洒落た居酒屋に行き、予約は入れて無くても

座敷席が空いていた。2歳の子どもも一緒だから、幸運だった。

妹の子どもは最近、我侭でやりたい放題がちょっと行き過ぎて

いるが、子どもらしくて何とも可愛い。

金切り声を上げるのには困ったものだが、まだ2歳なのだから

仕様が無いであろう。



メニューを前にして、一体何を食べて良いのか解らなかった。



それでも普段食べられないようなものを頼んでいる自分が居た。



豚の角煮とか、海老のマヨネーズソース炒めとか、揚げたての

鳥唐揚げとか・・・・・・。他にも数品頼んだが、生ビールを2杯

飲んだ為、すぐにお腹が膨れてしまった。



哀しかったのは、目の前に食べ物があると、人との会話が

疎かになってしまう事実である。

妹の彼氏と話す事なんて出来ないし、妹も子どもが暴れるので

手を焼いていたし、母もその様子を微笑ましく見ていたので

私はひたすら愛想笑いを浮かべながら、目の前の食べ物を

必死で食べた。皆の2倍くらいは注文したし、母は疲れていた

から、早く食べ終えようと黙々と急いで食べた。



残念だったのは、お洒落に盛り付けられてはいるのだが、どれも

塩辛いし味付けが濃すぎて本来の食材の味が出ていなかった事。

魚介類もそんなに新鮮でなく旨かったとは言い難かったし、

一番最初に頼んだおぼろ豆腐もスーパーの豆腐となんら変わりは

無かった。



そしてこんな所まで来て、しかも母の慰安

が目的の食事なのに過食しか頭にない自分に嫌悪感を覚えた。




過食にならないように気を付けたかったのに、これじゃ台無し

だと思った。

まだ人前で食事をする段階ではない。少しずつでも速いスピード

で平らげていく自分が恥ずかしかった。



案の定、慣れない事をしたストレスから、先程からお腹を下して

いる。情けない。



昨日から母は留守で、一応弟が泊まってくれていたのであるが、

バイトの為夜中0時過ぎに帰ってくるので1人の恐さは

変わらなかった。1日中、毛布に包まっていた。

誰かが(多分勧誘だろう)尋ねてきて玄関の扉を叩く音に

心臓が高鳴り恐怖を感じた。誰とも接触したくないと・・・・・。



此処から試験会場まではJ●を乗り継いで特急でも2時間強は

かかる。母はとても疲れて帰ってきた。

自分がこんな状態で、思うように労われなかった事がとても

悔しい。しかし、薬を飲みすぎる事も無く普段通りに過ごし

異常なく留守番できた。取り立てて過食が増えた事も無かったし

いつも通りに過ごしていた。



けれども、何故か日中眠くて堪らなかった。辛い中起きて居たく

ないという気持ちが強かったのであろうか。



無事、母も試験を終え帰って来た事で、またいつもの日常が

始まる。私も気を張り過ぎて疲れてしまった。




明日から、祖父が大腸ポリープ除去の内視鏡手術を受ける為

入院する。毎日お見舞いに行って祖母を手伝いたいと思う。



大変な時だと言うのに、動かなくなるこの身体が憎い。

幾らうつ病だと言っても、やらねばならないことが出来ないのは

とても辛い。



火曜日は通院日なのでお薬を飲めないから、今日また少し多めに

服用してたっぷり眠っていようと思う。



ちゃんと処方薬を飲むと昼間の過食を抑えられるのは、

ベゲタミンAに含まれている

塩酸クロルプロマジンが作用しているからだと

解った。メジャートランキライザーの中で一番古いと言うか、

一番初めに発見された成分である。それに、この副作用の眠気の

お陰で心身を休められる。



久し振りに人と会食をしたことで疲労困憊である。

何となく、今日は早めに眠れそうな気がする。

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